釧路市山花小中学校の校章は、昭和30年4月町名変更により、
釧路市立穏禰平(オンネビラ)小学校から釧路市立山花小中学校と改称された機会に制定された。
デザインは、当時の自治会長、PTA会長、学校長の意向をうけて、美術担当の阿部三男教諭が考案した。
校章は、郷土の豊かな未来像を四つ葉のクローバーにシンボライズし、その中央に小の文字を入れ、辺縁に雪とその結晶を四方に配した。四つ葉のクローバーは「幸運」と「成功」を意味し、投機性の強い畑作から乳牛を中心とした酪農立地を希う地域性と共に、創造的知性、豊かな情操、たくましい実践力、健康な身体の錬成を表し、知、情、意、体の調和的発達を願うものであり、同時に若い力で郷土を拓く4Hクラブの四つの理想である、頭、心、手、健康にも通ずるものである。
雪の結晶は、先人入植以来、苦難と忍耐で辿った風雪の半世紀、祖父母の誇り高い不屈の精神を語り伝え、未来にその理想を結実せんものとの願いの表現である。
中央の小の文字は、本校周辺に多く自生する熊笹に似せ、笹のはの持っ剛直さと、不毛の低位泥炭地に根を張る不抜の強靱さに、厳しさに耐えた先人の苦労を謝し、雄図を継ぎ勤労を愛し何事にもくじけず、最後までやり抜くたくましい自主性と実践的社会性の育成という願いが込められている。
中学校章は、小学校章を単純化したもので、特に酪農郷建設に力を込める意味で、中央にオンネビラの頭文字の「O」を入れ、併せて方円の和合性と、知、徳、体の円満な人格をめざしている。
昭和57年2月 記