【開校からの経緯】

本校は昭和24(1949)年に開校し、今年で74年目を迎える。戦後、石炭産業の振興・発展に伴い、太平洋炭礦は事業拡張を行い従業員数を拡充を図った。その数は、武佐、春採地区だけではおさまらず、まだ牧野や畑地が広がっていた桜ケ岡・益浦地区にも炭礦住宅が建設されることになり、この地域一帯は太平洋炭礦の住宅街として発展してきた。

春採・益浦地区の子どもたちは、遠距離であったものの釧路市立湖畔小学校へ通学した。また、児童数の増加から一部授業、二部授業と子どもたちの教育活動を分けて進める問題も生じた。これらを解消するため、昭和24年11月1日、釧路市立湖畔小学校から分離・独立する形で本校が開校する。

開校式は湖畔小学校で行い、しばらくは同校の校舎を借りて授業を行っていた。しかし同月24日、同年6月3日から春採5-1(現在の春採中学校の位置)に太平洋炭礦の資材提供を受けて既に建設が進められていた新校舎へ移転することができた。校歌の歌詞に「ほり出す ほり出す 黒ダイヤ」とあることからも、当時の勢いをうかがい知ることができる。

現在この校舎がある場所(桜ヶ岡2-4-22)には、春採中学校の建設が進められていた。これが昭和26(1951)年5月に完成すると、遠距離通学をする児童らへの配慮から今度は小と中学校の校舎を交換することが決まり、同年5月19日に現在の場所に移転した。独立した桜が丘小学校ではあったが、児童数の増加傾向はその後も続き昭和34(1959)年に朝陽小学校、昭和55(1980)年に興津小学校へ分離するに至った。

しかし、太平洋炭礦閉山の平成14(2002)年から児童数の減少傾向がはじまった。国のエネルギー政策の転換のみならず、多くの地域で課題となっている少子高齢化の波は、本校校区でも同様の影響を受けている。

【今の子どもたちと令和5年度】

現在本校に通う子どもたちは、たいへん素直で明るく、仲良く、みのりある学校生活を通して自らの知恵に磨きをかけている。そして、この学びを支える教職員も子どもたちに負けじと日頃の授業実践に工夫と力を注ぎ込んでいる。

今年度は、教育委員会が示す「釧路市がめざす学校のすがた基本計画」を鑑み、同一中学校区における課題解決へ向けた共通した取り組みを推進する。校内では、昨年度から実施した算数科の専科教員による学習指導の充実に加え、5･6学年で外国語巡回教諭による専科指導を開始する。さらに、同一学年内で一部の教科もしくは単元で担任が入れ替える交換授業(2組以上の学年)を年間を通して実施するなどして、子どものよさを多くの教員で認められる環境整備の充実を図る。特別支援教育においては、子どもの自立や社会参加に向けた主体的な取組を支援する視点に立ち、一人一人の教育的ニーズを把握し、その持てる力を高め、生活や学習上の困難を改善又は克服するための指導及び、支援の充実に力を入れる。

また、地域のNPO法人「桜が丘ひぶなクラブ」との連携で様々な活動を推進していることも、本校の特徴の一つとして挙げられる。

このような取組や環境に支えられ、さらには、保護者や地域の方々からの温かいご協力とご支援などを頂きながら、今年度の本校がめざす子どもの姿「豊かな明日をよぶ子ども」の育成に向けた積極的な教育活動を推進する。

～このホームページは、そんな桜が丘小学校の教育活動の一端を広くお知らせするために開設しております。今後、その時々に応じた情報を適時更新していく予定でおりますので、どうぞお気軽にご覧いただけると幸いです。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　令和5年４月

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　釧路市立桜が丘小学校

                                                                  　　　　　　　　  校長　土　居　慎　也